ひなたの贈りもの。
彼女は教科書が入った鞄を肩にかけて、右にぴょん、左にぴょん。まっすぐに歩き出したかとおもうと、(まばたきを始めた)青信号を駆け足で渡ってる。ほほう。太陽は気づきました。彼女はひなたを探しながら、歩いていたのでした。今度は立ち止まり、顔を空に向けてクンクンクン。ひなたの匂いを味わっています。太陽は嬉しくなってしまいました。今日はとびきりやわらかなヒカリを、地上に届けていたのです。太陽はまぶしそうな目をした彼女と、こころの中で握手をした、と感じました。
*「電車は遅れておりますが」は毎週火曜日に更新しています。