ソーダ水まであとすこし。
ひまわりが咲いたから、迎えにいこう。冷たいソーダ水2瓶持って、駅までいこう。かのじょがホームに降りた瞬間、ジャンプして(ここだよ!)と手を振った。大げさに抱き合ったりしない。ニマニマするだけでお互い通じあえる。夏の夕暮れと雨上がりの匂いがまざりあった今日という日を、ずっと待ってた。重いスーツケースは僕が持って、冷たいソーダ水を1瓶渡して。「ビーサンで来たんだね」とかのじょはクスリと笑った。ソーダ水の泡がチクチクと喉を通り過ぎる。
*「電車は遅れておりますが」は毎週火曜日に更新しています。