ギンガムチェックなデイト。
ピュィ!っと口笛が聞こえたから、彼女はベランダの窓をあける。
アパートメントの下にはボーイフレンド。
白いティーシャツが眩しくて目を細めてしまう。
彼女は下着のままグリーンのギンガムチェックのワンピースと、
レモンイエローのワンピースを交互にかざして
「どっちがいい?」というジェスチャーを送る。
「そっち!」と指をさすボーイフレンド。
でもどちらのことをいっているのか、わからない。
「ギンガムチェック!」と叫ぶボーイフレンド。
その言葉の響きが可愛らしくて、彼女は笑ってしまう。
オッケー!と合図をすると彼女は着替えにとりかかろうとした。
そこでまたボーイフレンドの叫び声。
「カーラー!」そうだった。
前髪を巻いたカーラーがそのままだったんだ。
部屋の中は、日差しのコントラストで真っ暗にみえた。
*「電車は遅れておりますが」は毎週火曜日に更新しています。