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サーヴィスを変えてみましたの。

わたくしが瓶ビールの栓を抜く“コスン”というオトを、

好まれるお客さまが多いのです。

だからBARから音楽を無くしました。

 

わたくしが濃紺か黒のドレスしか身につけないのは、

なんというかまぁ、照れもあるのでしょう。

淡い色などはどうも、ねぇ、性格は男なので。

 

わたくしは料理をしません。

缶詰を皿に盛ったり、サラミ、チーズなどをおだしします。

料理をしている姿は似合わないといわれます。

 

わたくしはあまり喋りません。

質問されれば答えますけれど、ひとこと、ふたこと。

静かに飲みたいお客さまの方が多いです。

 

あれこれとサーヴィスを考えることがすきです。

今度はこうしてみようかしらってね。

 

まぁ、いらっしゃいませ。どうぞこちらへ。

 

*「電車は遅れておりますが」は毎週火曜日に更新しています。

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電車は遅れておりますが

ふわっと映像が浮かんで、
こころが6.6グラム(当社比)軽くなる。
ワンシチュエーションでつづる、
シラスアキコのショートストーリー。

自分がジブンにしっくりくる感じの時は、気分がいい。
こころと身体が同じ歩幅で歩いているのがわかる。
いつもこんな感じで生きていきたい。

でも、かなりの確率でイライラと聞こえてくる
「お急ぎのところ、電車が遅れて申し訳ございません」。

そんな時は“ここじゃないどこか”に、
ジブンをリリースしてしまおう。
きっと気持ちの針が、真ん中くらいに戻ってくるから。

シラスアキコ Akiko Shirasu
文筆家、コピーライター Writer, Copywriter

広告代理店でコピーライターとしてのキャリアを積んだ後、クリエイティブユニット「color/カラー」を結成。プロダクトデザインの企画、広告のコピーライティング、Webムービーの脚本など、幅広く活動。著書に「レモンエアライン」がある。東京在住。

color / www.color-81.com
レモンエアライン / lemonairline.com
contact / akiko@color-81.com

◎なぜショートストーリーなのか
日常のワンシチュエーションを切り抜く。そこには感覚的なうま味が潜んでいる。うま味の粒をひとつひとつ拾い上げ文章化すると、不思議な化学反応が生まれる。新たな魅力が浮き上がってくる。それらをたった数行のショートストーリーでおさめることに、私は夢中になる。

イラストレーション
山口洋佑 / yosukeyamaguchi423.tumblr.com